五教館御成門(黒門)
長崎県大村市玖島一丁目61
大村藩の藩校は初め、集義館と呼び、後に静寿園と改められ、さらに1790年9代藩主純鎮がその規模を大きくし「五教館」と名付けました。五教とは、五つの道の教えで、「君臣義あり、父子親あり、夫婦別あり、長幼序あり、朋友信あり」を示したものです。画期的だったのは、この学校に武士だけではなく百姓、町人にも入学を許可したことです。その教えは、幕末の明治維新前後に様々な分野で活躍した優秀な人材を数多く輩出し、大村だけでなく日本の発展へと貢献しました。日本近代医学の祖・長与専斎、衆議院議長の楠本正隆、世界的物理学者の長岡半太郎、女性教育と知的障害者福祉の先駆者・石井筆子らはこの学び舎を巣立った有名な偉人です。