雨滝
鳥取県鳥取市国府町
袋川上流の瀑布で、「日本の滝100選」に選定されている。渓の水が40mのはるかに高い樹林の中の滝口から幅4mで止めどなく吐き出され、玄武岩の見事な柱状節理によって生じた断崖絶壁から、轟音を発して滝壷に落水する様は壮観である。昔から祀られている不動明王の迫真と滝の迫力により、雨滝は古来有数の霊場として知られていた。時には善男善女の荒修行の場、手甲・脚絆のお遍路さんの信仰の場として、滝の下手にあった籠もり堂には人生の哀歌が鳴り響き、滝壷の上には裸身唱名が絶え間なく続いていた。毎年初夏の一日を選んで国府町をあげて盛大な滝開きの式典がある。