秋葉糀味噌醸造見世蔵
茨城県結城市結城174
見世蔵は、大正13(1924)年に建設されたものですが、内外装ともに当初の姿とはかなり異なっています。現在の正面外観は、昭和9年、結城駅に通じる県道拡張の際に、前面1間半を切り取ったため出来上がったものです。当初は正面向かって左側が切妻・平入り、右側が寄棟・妻入りとなる大規模な見世蔵でした。現在の見世蔵は、2階建・桟瓦葺で、開口7間半の正面に桟瓦葺の庇を設けますが下屋は存在しません。右側の半切妻(もと寄棟)部分の軒に蛇腹を廻すほかは見世蔵らしい意匠はほとんど見られません。内部も、柱や梁、根太等の主要構造部材と土蔵造の壁の一部は現存していますが、特に1階店舗部分の平面はかなり改変されています。昭和初期に前面が切り取られたことにより、内外部ともにかなり改変されているものの、その結果出来上がった他に例を見ない特異な外観は、むしろこの建造物の大きな特徴となっています。