結城酒造
茨城県結城市結城1589
安政蔵は酒造業を始めた安政6(1859)年の建築と考えられています。切妻造・瓦葺の長大な建物で、内部は釜場・発酵場・麹枯らし場や広い土間及び畳敷の奥など、近世以来の酒蔵の様子を残しています。貯蔵用の新蔵は慶応年間(1865〜68)の建築と考えられ、切妻造・瓦葺、外壁白漆喰塗で、太い柱を密に立てた堅牢な構造をしており、安政蔵の南西にあります。内部は1階が酒樽の貯蔵、中央部2階が物置となっており、質素な外観ですが、酒造施設として欠かせない建物です。高さ10メートルの煉瓦煙突は、安政蔵の北側にあり、明治36(1903)年の建設と伝わります。安政蔵の釜場と地下の煙道で結ばれており、酒造施設の近代的な工夫を見ることができます。