鎌田井筋
高知県土佐市
ここ、土佐市には、石鎚山系を源流とする、清流仁淀川が流れています。そして、この豊かな仁淀川の水を、「井筋」とよばれる水路で市内に循環させています。承応三年(1654)年、土佐藩の執政・野中兼山は、大規模な治水工事を行いました。完成までには、なんと三十年という、長い月日を必要としましたが、荒れ地であった仁淀川・波介川流域の干ばつ地帯は、豊かな田畑に変わり、人々の生活にうるおいを与えました。時代と文化、そして人々の暮らしを見つめ続ける鎌田井筋。時代が変わっても、水路のある景色は水郷土佐市の大切な財産です。