霊山城跡
福島県伊達市霊山町石田
秀峰霊山は、貞観元年(859)慈覚大師が霊山寺を建立し、南奥羽の信仰の中心地としたという。南北朝時代、南朝に応じた北畠顕家が、義良親王を奉じて霊山に立て篭もった。この時山頂に砦が築かれた。しかし、顕家が西上して和泉国で討死にすると、霊山は北朝方の兵火にかかって堂塔はすべて焼失した。現在、南麓にある霊山寺は、応永8年(1401)に伊達氏九代政宗(十七代独眼竜政宗とは別人)が再建したものである。◎北畠顕家(1318-38)親房の長男。建武中興後、義良親王(後村上天皇)を擁し多賀国府に下る。鎮守府将軍として足利尊氏蜂起後は奥羽宮方の柱石となる。のち拠地を霊山城(福島県)に移すが、暦応元年、和泉国で討死。