鳥越八幡神社
山形県新庄市鳥越1224
【国指定重要文化財】本殿は寛永15年(1638)、新庄藩祖戸沢政盛(まさもり)の養子定盛(さだもり)が造営したもので、当地方では最古の建物の一つである。また、『新庄古老覚書』によれば、同社はもと城下の北郊荒小屋村西に位置していたが、たまたま、この地で鷹狩りをしていた定盛が、この八幡の助けを借りて鷹を呼び戻すことができたことから、同社を現在地に奉遷して神恩に報い、かねて城下の鎮めにしたといわれている。社殿は本殿・拝殿・幣殿(へいでん)より成る。本殿は寛永15年、拝殿は少し遅れて元禄4年(1691)、2代藩主正盛(まさのぶ)によって建立されたものである。本殿は華麗な彫刻や色彩に富む江戸時代初期の特色を有するのに対し、拝殿は総素木(そぎ)造りの堅実な江戸中期の特色を示し、ともに当地方における当時の建築技術の粋を伝える貴重な建造物として、昭和61年、国の重要文化財に指定された。